表と裏の真ん中
たいていのことは白か黒で、表か裏かで語られる。
合理的と言われる言葉で片付けられ、そうでないものは排除される。
大方の予想通り、僕のこれまでも合理的の悪魔に夢を見せられていたようだ。
鼻はかむもの、階段はふみおりる・のぼるもの、飲み物は飲むもの、人は動き続けるもの。
どっこい、世の中そんなに単純じゃない。
不条理で、非合理的な叫びに突如として飲み込まれることがある。
怒りとは、戸惑いと憤懣やるかたなし非合理の渦なのだ。
そこに現れるカオスは時として心地よく、たいていの場合はむずがゆさが残るばかり。
カオスはいつも緑色だ。
白と黒じゃ語られない、偉大なる保護色の前ではただひれ伏すばかりみたい。
それでいいんだ、それで。
おしまい